老舗店舗がネットショップで消費者ニーズを発掘

老舗店舗がネットショップで消費者ニーズを発掘

本業の輸入、製造・卸の補完事業としてECをスタート。
今や主軸事業の一つに急成長。

1969年、大阪万博の前年に創業した日本緑茶センターは、
日本におけるハーブ&ティー専門事業のパイオニア的な存在。
そんな同社が2003年に開設したのがネットショップ「ティーブティック」。
老舗企業が挑んだEC戦略についてご紹介します。

お客様が実感!ショップサーブのここがイチオシ!

お客様が実感!ショップサーブのここがイチオシ!

「受注台帳」や「顧客台帳」が使いやすく、顧客満足度アップに役立っています。

ネットショップを運営するうえでは、常に、お客様の満足度を高める努力を欠かさないように取り組んでいます。その点で、有効活用しているのが、ショップサーブの「顧客台帳」や「受注台帳」です。使い方次第で、顧客満足度アップを実現する機能が満載だからです。
たとえば、当店では、ネットショップで一度買い物をされた方が、次に買い物をするとき、電話で注文するケースが数多くあります。そうした場合、あらためて住所などをお聞きしては、お客様に「また聞くの?」と不満を抱かせてしまう危険性があります。そんなとき役に立つのが、顧客台帳についている検索機能です。お名前や電話番号などを入力すれば、すぐに住所などの顧客データを割り出すことができ、お客様に余計な負担をかけずに済みます。
また、受注台帳はメールのテンプレート数が豊富な点が魅力ですね。画一的ではなく、まるでお客様一人ひとりにメールを送信するように作ることができますから。 お客様に対するこうした地道な対応が、結果として顧客満足度を高めることにつながるのではないでしょうか。

実際の管理画面を使ったウェブのマニュアルは、わかりやすくて便利。

当店では、お客様にスピーディーに商品を送り届けることができるように、あらゆるスタッフが“受注作業”に携われる体制を整えています。その際に役立っているのが、専用ウェブにまとめられたショップサーブの利用マニュアルです。実際の管理画面の画像を使って、丁寧に説明されているため、視覚的に理解することができ、専任のスタッフ以外でもすぐに理解できるため、作業が進めやすいです。 ショップサーブの受注台帳は、初心者でも簡単に理解できるように作られていますが、こうした見やすいウェブマニュアルがあることで、ますますその使い勝手のよさを実感できます。

標準機能の「人気ランキング」は、販売促進に大きく役立っています。

お客様のなかには、お店ページにアクセスしてきても、どの商品を購入したらいいのかと悩んでいる方も多くいらっしゃいます。こうしたお客様に対し、商品選びのバロメーターとなるのが「人気ランキング」です。
ショップサーブでは、トップページの目立つ位置に、人気ランキングを自動で載せることができます。そのため、お客様の目に止まりやすく、当店の売上げアップを支える柱の一つになっています。
また、当店では、キャンペーンを頻繁に実施しているのですが、その際は、ランキングの高い商品に比重を置いて選定し、お客様を獲得できるよう努力しています。

実店舗の補完を目的に2003年にネットショップを開設

実店舗の補完を目的に2003年にネットショップを開設

日本緑茶センターは、ポンパドールのハーブティーや日本茶・紅茶・中国茶などの世界のお茶、有名な「クレイジーソルト」をはじめとする塩・油・雑穀など食料品の輸入、製造・加工、卸、小売りを行っている専門商社である。創業は大阪万博の前年となる1969年。以来、40年間、「世界中から集めたハーブとお茶を通して日本人の暮らしに文化とゆとりを提供する」ことを使命に、日本におけるハーブ&ティーのパイオニアとしてビジネスを展開してきた。

1996年には日本初の中国茶カフェ「茶語(チャユー)」を新宿高島屋6Fにオープン。健康志向、本物志向の消費者のニーズを追い風に、現在は5店舗まで拡大。茶の専門家である茶韻師が選んだ本物の中国茶、中国茶で作った料理やデザートを提供し、幅広い本物志向の客層から支持を集めている。

こうした同社が、ネットショップの検討をはじめたきっかけは、顧客からの問い合わせだったという。

「2000年頃、自社のホームページを作り、ハーブティーやお茶の情報発信を行っていました。それを見たお客様から、『どこに行ったら買えるのか』、『通販はしていないのか』といったお問い合わせを頻繁にいただくようになりました。ハーブティーはノンカフェインということで、妊娠中の女性からのお問い合わせも多かったのです」(瀬田裕士氏)。

ネットでの潜在的な需要があると見た同社は、2003年、世界のお茶を専門に扱うネットショップ「ティーブティック」を開設。ドイツのハーブティー「ポンパドール」をはじめ、自社ブランドも含む11ブランド250品目の品揃えで運営をスタートした。ただし、その目的はあくまでも実店舗の補完にあった。

「ネットショップは実店舗の補完を目的に開設しました。このため、商品はすべて定価販売とさせていただきました。一方でお客様の満足度を高めるために、午前11時までのオーダーは当日発送するなど、サービス面での充実をはかりました。スタート当初、最も多かったのは、東京に住んでいた方が地方に転勤になった際、いままで購入していたお茶が手に入らないので、ご注文いただくというケースでした」(瀬田裕士氏)。

本業の補完という明確な目的があったため、ショップサービスの選定にあたっても、コストを最優先で検討した。

「我々はネット専業ではないので、事業開始時の負担はできるだけ低い方がよいと考えました。初期費用、運用コストなどをいろいろ検討した結果、多くのアイテムが扱える点とリーズナブルな価格、そしてサポートが充実していた点で、Eストアーさんのネットショップ構築サービス『ショップサーブ』を選択しました」(瀬田裕士氏)。

ただし、現代の多様なニーズに対応できるように、ウェブサイトのデザインを、情報の見やすさや買い物のしやすさを実現するために継続的に改善したり、SEOなどの対策を行い、ショップページの充実に時間を費やしたため、開設当初はショップの存在を積極的にアピールする広告等の施策はほとんど打たなかった。その結果、最初の1、2年の注文数は伸び悩む。日によってはゼロ、多いときでも1日に十数件のオーダーだったという。

実店舗で好評の茶菓子と業務用バルク原料がきっかけで注文が急増

実店舗で好評の茶菓子と業務用バルク原料がきっかけで注文が急増

それが劇的に変わったのは、今から約1年半ほど前のことだ。直営店の中国茶カフェ「茶語(チャユー)」で人気の茶菓子を、2007年4月からネットで扱い始めたのがきっかけだった。

「直営店の茶語(チャユー)では、お菓子のメニューとして『ティーロードキャラメル』という商品を出していました。”お茶に合うお菓子”ということで、パティシエに特別に依頼して開発した商品です。直営店5店舗での販売でしたが、味が評判を呼び口コミによって広がりつつあったので、ネットショップでも扱い始めたところ注文が相次ぐようになりました。また、キャラメルを購入されるほとんどのお客様はお茶もいっしょに購入されるため、お茶の注文も増え、それがまた別のお茶の注文につながるという好循環が生まれました」(瀬田裕士氏)。

もう1つのきっかけは、昨年夏から業務用のバルク原料の扱いを始めたことだ。ハーブティーや中国茶などを500g単位で販売するもので、おもに飲食店からの注文が多い。

「業務用のバルク原料に関しては、もともとはカフェの店長さんからのお問い合わせがきっかけです。業務用を始めたことで、これまではお取引のなかった飲食店を経営されているお客様の新規獲得にも成功しました。現在では、売上の3割が業務用です」(神田亘氏)。

「ティーロードキャラメル」と「業務用のバルク原料」の2つを契機として、注文数は目に見えて増加。過去3年でみると、毎年50%増と、まだ増え続けているという。

ただし、会社全体の売上に占めるネットショップの割合は、約1.7%ほどと、まだまだ少ない。同社では、ネットショップ開設のメリットを、売上以外にも見出しているようだ。

ネットは消費者そのもの

ネットは消費者そのもの

日本緑茶センターは、40年もの長い期間にわたって、ハーブやお茶、塩、油、雑穀といった最も基本的な食品のマーケットを創造し、牽引してきた。企業の売上の柱は、ネットショップ以外のところにしっかりとある。したがって、急速に売上が伸びているとはいえ、あわてる様子はみじんもない。むしろ、消費者と直接コミュニケーションできるメリットを強く感じているようだ。

「従来は卸中心でしたので、お客様のはっきりとした姿は、正直なところなかなか見えませんでした。しかし、ネットショップを始めたことで、かなり明確に見えてきたように思います」(神田亘氏)。

ドイツのハーブティー「ポンパドール」のほか、 「サクラティー」、「クレイジーソルト」、「アルガンオイル」などの ティーブティックの代表的商品

「ネットショップの運営にあたっては、つねにお客様から勉強させていただいているという感覚を強く感じています。お客様のニーズを教えていただき、それに対応できる商品を提案させていただきます。また、我々からもネットを通じてお客様に新しい商品を提案していきたいと考えています」(瀬田裕士氏)。

ティーブティックでは、お茶やお茶菓子のほかに茶器も扱っている。これも、お茶を購入した顧客から「茶器はありますか?」と聞かれたのがきっかけだという。こうした姿勢の根底には、常に消費者を基点に考えるという同社の姿勢がある。代表取締役の北島氏は、次のように強調する。

「たとえば、お茶屋さんに行ってもお茶菓子は売っていません。お茶に関係のない海苔や鰹節を売っているのです。逆に、お菓子屋さんに行ってもお茶は売っていません。消費者不在ですよね。お茶がほしいお客様は、お茶菓子もほしいでしょうし、お茶を買ったら茶器も必要になるでしょう。我々は、お客様が何を求めて、何を必要としているかをつねに考え続けてきました。創業以来、それは変わっていません。ネットショップは、それがダイレクトにわかりますから、我々にとっては非常にありがたいのです。ネットは消費者そのものなのです」(北島勇氏)。

40年かけて作ってきた誇りある商品と 本物志向の消費者を結ぶネットショップ

40年かけて作ってきた誇りある商品と 本物志向の消費者を結ぶネットショップ

しかし、それまで卸を行っていた会社が、ネットを通じて消費者に直接販売することで、既存の取引先との関係がギクシャクするといった問題は発生しなかったのだろうか。この質問には、北島氏は「まったくない」と断言する。

「我々の商品を知らなかったお客様に、ネットショップを通じて知っていただくことは、消費の拡大につながります。たとえば、卸先であるデパートさんにとっては、お中元やお歳暮のギフト等での購入にもつながっていくようです。それによって業界全体が拡大していけば、業界にとってもいいことです。ネットショップ開設による弊害はまったくありません」(北島勇氏)。

もちろん、小口の注文が増えたことで、配送や管理の手間は増えた。また、つねにサイトを更新しつづけなければならないため、サイト制作面での苦労も多いという。しかし、こうした苦労を差し引いても、ネットショップが同社にもたらすメリットは計りしれない。

「ティーブティック」の成功の背景には、40年にわたってハーブ&ティの市場を牽引し、作ってきたという同社の圧倒的な自信があるように感じられた。40年かけて作ってきた商品は結果として、本物志向の消費者に求められる、ネットに対応できる価値のある商品に育っていたのだ。

「我々が扱っている塩、油、薬草(ハーブ)、お茶、穀類などの業界は、“混ぜて儲ける商売”だという言い方もされます。しかし、我々はけっしてそのようなことはしません。ピュアな混ぜないものだけを、そのまま消費者に届けることが信念です。さらに、リーズナブルな価格で提供することも心がけています。今ほど、食の危機が叫ばれる時代はありません。それだけに安全・安心を消費者にお届けすることが我々の使命だと思います。また、消費者もそれぞれの感覚・センスで商品を選択する時代になっています。弊社にとっては、いい時代になってきたといえるのではないでしょうか」(北島勇氏)。

日本緑茶センターのように、時代に流されず、ポリシーあるいは一種の哲学をもってビジネスを展開している企業は、日本にはまだまだたくさんあるはずだ。こうした企業は、本物の商品、本物のサービスをもっているにちがいない。本物を求める消費者が増えているいま、両者をダイレクトにつなぐネットショップの役割は、ますます重要になっていくだろう。

同店の売り上げアップ術!

同店の売り上げアップ術!

顧客ニーズに応え、スイーツと業務用を販売。”ついで買い”と”新規開拓”の喚起に成功!

取り組み.1 顧客の潜在的なニーズを読み、お菓子をラインナップ

練乳とバターをふんだんに使用し、丹念に練り上げたキャラメル風味の新食感スイーツ。外部メディアなどにも多く取り上げられる人気商品だ。

ハーブ、紅茶、中国茶など、世界中のお茶を販売する同店ですが、お茶以外の商品についても、積極的にラインナップしています。その一つが「ティーロードキャラメル」というお菓子です。「お茶を飲む際は、スイーツも味わいたい」という“顧客の潜在的なニーズ”を読み取り、まずは実店舗で販売してみると、予想以上の売上があり、満を持してネットショップでも取り扱いを開始。すると、全売上の8%を占める人気商品に成長しました。さらに、購入者の6〜7割がお茶も一緒に買うという“ついで買い”も実現しました。

取り組み.2 実際の問合せを受けて、業務用商品の取り扱いを開始

トップページ左上の目立つ位置に「業務用ご案内」という入口を作り、飲食店など新規取引先の開拓に努めている。

もともとは業務用の商品については「売れるわけがない」とネットショップでの取り扱いを見送っていたという同店ですが、カフェの店員から「買いたい」という問い合わせが入り、商品ラインナップに加えたところ、人気が爆発。これまで取引のなかった飲食店の経営者を中心に、BtoBの新規開拓を成功させました。「現在は全売上の30%を占める大人気商品になるなど、そのニーズは高まるばかりです」と神田さんは、手ごたえを実感しています。

お店の人気が出る理由は?

商品のラインアップを充実させることは、お店の成長を図るうえで、とても大切になってきます。とはいえ、何の戦略もなく、ただむやみに増やしていったのでは“何でも屋さん”になってしまい、お店の魅力は激減してしまいます。

そこで重要になってくるのが、顧客ニーズを読み取りながら、商品のラインナップを増やしていく戦略です。同店では「スイーツ」や「業務用」の商品を取り扱い始めたところ、「お茶と一緒に購入する」といった“ついで買い”を誘発させるなど、お店の売上げアップに大きな貢献を果たしました。これは、偶然のヒットではなく、あらゆる方面から顧客ニーズを徹底的に探り続けたからこその結果なのです。

ティーブティック様

商品ジャンル
食品・飲料
事例ジャンル
インタビュー記事
出店タイプ
ECサイトの新規立ち上げ
業種・業態
卸売業