ECサイト・ネットショップ構築 > ネットショップ開業 > 繁盛店の1日をのぞいてみよう!/EIN SHOP
状況が好転したのは2006年4月。現在のオンライン責任者・岡本篤さんが同社に入り、河野さんとの2人体制が敷かれたことがきっかけです。岡本さんがまず驚いたのは、商品1点をお店ページにアップするのにかかる時間の長さ。
「ブログなどでは簡単に写真や文章をアップできるのに、当店のサイトは自分でHTMLを修正する必要があり、一つの商品をアップするのに40分もかかっていました。効率が悪いので、もっと簡単にショップを運営できるサービスを探しました」
その結果、同店はショップサーブでのショップ運営に切り替えたことで効率よくお店ページを更新できるようなります。さらに、写真撮影や商品紹介文などの執筆は岡本さんが担当し、河野さんの負担は軽減されます。
「実店舗もあるので、商品は種類も数も豊富です。ところが、それらの商品群をお店ページにアップする時間をとれなかった。今は2人で作業分担し、お店ページの作業も楽になったので、週に3?4商品はアップできるようになりました」
さらに、岡本さんはメルマガにも力を注ぎます。こうした取り組みにより、更新頻度と商品アピール力が上がり、売上は確実にアップしていきました。ところが、一つの問題が生じます。
売上アップに伴い、河野さんの担当だった受注の確認作業や訪問者からの問い合わせなども増加し、再びお店ページの更新作業が滞る状態となります。
「当店のお客様は、1回で複数点を購入したり、ギフト用も多い。メーカーから取り寄せる商品もあるため、納品書の上から下まで、備考欄に至るまで細部にわたって慎重に確認する必要があり、時間がかかります」(河野さん)
こうした課題を解決するため、2007年11月、島崎絵理さんを新スタッフとして迎えます。問い合わせメール専任の在宅スタッフの2人と合わせ、顧客対応全般は島崎さんたちスタッフが担当です。
島崎さんが肝に銘じていることは「お客様の立場になること」です。「たとえば、商品の在庫が切れていても『売り切れです』ではなく『ご注文の色では、指定のサイズは売り切れですが、違う色であればあります』というように対応し、お客様の満足度を高める努力は欠かせません」
島崎さんの加入で、岡本さんと河野さんは、お店ページの運営に注力できる環境が整いました。「私たちは、ここぞというときにイベントを仕掛ける遊軍のような存在でもあります。たとえば、2006年のクリスマスには、プレゼント交換会をネット上で実施しましたが(上の囲み参照)、こうしたイベントは、島崎さんたちが顧客対応をしてくれるからこそ、実現できる」(岡本さん)
現在、在宅スタッフも含め、同店は5人のスタッフが働いています。岡本さんは“意思の疎通”を図ることに尽力します。
「スタッフの誰かから『こういう疑問がある』というメールを受け取れば、スタッフ全員に転送し、みんなで解決策を練ります。お客様からの嬉しいメールなども共有しています」
さらに、大プロジェクトを進めるときは、在宅スタッフも含めて全員が顔を揃え、ミーティングをします。「いい知恵を出し合うのと意識統一が狙い」と岡本さん。
岡本さんは、ネットショップの魅力について、こう話します。「思ったことを、全部実現できる場です。それは商売をする者にとって大きな魅力です。際限のない可能性を秘めた空間だと実感しています」
同店の訪問者には「ギフト用の買い物」が目的の場合が多い。そこで、同店の商品の中からどんなアイテムをピックアップすればいいか、をスタッフが直接メールでアドバイスするサービスを実施している。1000点を超える商品の中から最適な商品を探し出してくれる。
クリスマスに「プレゼント交換会」を楽しんだ人もいると思うが、同店もお店ページで交換会を企画・実施した。参加者は事前に商品を購入し、12月24日に交換する相手がランダムに決まり、同店から商品が発送される。2007年は120人が参加した人気イベントだ。